恥ずかしいけど捨てるのはもったいないから。
雨。
昔は嫌だったはずの雨。
今では嫌いでもない雨。
傘によって人とできる間隔に安心する自分。
これが大人になるということならば、
大人になることはなんて淋しいのだろう。
のしかかってくる荷物を取り除いたら、
体が軽くて飛んでしまいそうだった。
身をかがめて歩く僕とスキップしている僕は
両方とも間違いなく僕だけど、
ひとには違うように見えるのかなあ。
この交差点には都会人の涙がしみこんでいる。
傘をさしてせわしなく動き回る社会人たちは
どこかすがすがしそうだ。
雨によって涙が洗われる感じがするからかなあ。
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